パフォーマー紹介

日本舞踊の平林純子さんへインタビュー!

日本舞踊の平林純子さんへインタビュー!

12月10日のMATSURIで日本舞踊を披露される、平林純子さんとFera Eko Sriutami さんにインタビューを行いました。以下、純子さん回答分「純」、Feraさん回答分「F」に省略

聞き手:Fumi Sasaki

シドニーに住まれてどのくらいになりますか?また、こちらに住むきっかけは何でしたか?

純:通算で7年目になりました。来豪のきっかけは仕事です。日本で社会人でしたが、海外で働きたいと思い、シドニーでの勤務者を募集している会社に転職しました。

F:インドネシア出身です。シドニーに来ることは小さいころからの夢でした。外国で暮らし、異文化を学びながら英語を生かせる生活をしたいと思っていました。

活動内容を教えてください。

純:通常はフルタイムで会社勤めをしています。日本舞踊は休日などに、主にコミュニティーのイベントやチャリティーに出演させて頂いています。一度ボランティアでこちらのバンドのミュージックビデオに出たことがあります。パブで踊りを披露したこともあります。カーペットで踊りにくかったのを覚えています。長い間1人で活動していましたが、最近はFeraと一緒に踊れる機会が増えて嬉しいです。

F:日本舞踊も好きですが、同時にヨガや執筆、書道など、心を落ち着け、女性らしさも感じさせてくれるアクティビティーを楽しんでいます。

祭りの参加に至った経緯を教えてください。

純:来豪時に「祭り」に最初は観客として参加し、ステージを拝見して、自分も出てみたいと思いました。翌年に出演者の募集があったので応募しました。昨年までは1人での参加でしたが、今年はFeraを初めて誘ってみました。

F:日本の人が楽しむように、自分も「祭り」を楽しみたいです。当日は問題なく楽しんでいると思います(笑)。

今回の演目と、内容について教えてください。

純:まだ確定はしていませんが、3~4分の小唄を3つほど踊りたいと思います。1つは私とFeraが一緒に、残り2つはそれぞれのソロです。2人で踊るのは「白扇(はくせん)」という曲です。最初に習う基礎固めの曲ですが、お祝い事で踊るお目出度い曲でもあります。今回は2人で踊るので、オリジナルの振り付けを考えました。

今回の踊りの見どころを教えてください。

純:見どころというと何だか困ってしまいますが、今回は私1人ではなくFeraと2人で参加させて頂きますので、それぞれの踊りのスタイルの違いなどを楽しんで頂けるかと思います。それぞれ短い曲ですので、気軽な気持ちで見ていただけると嬉しいです。

F:日本舞踊は比喩的に、観客に日本の昔のストーリーを伝えています。それぞれの動きには意味があり、見ていて面白いと思います。また、表現されているものの大部分が、現代の生活とはかけ離れてるという点も、面白いと思います。

日本舞踊をする上で大切にしていることを教えてください。

純:日本舞踊と一口に言っても、さまざまな流派が日本にはあります。ですので、特に海外で自己紹介などをする際には必ず、私の踊りイコール日本舞踊ではないことを強調します。あくまでも複数のスタイルの一つにすぎず、たくさんの踊りのスタイルが日本にはあることをあらためて伝えるようにしています。また踊りでは、日本舞踊ならではの、着物を着た独特の動きを楽しんでもらうと同時に、感情表現を少しオーバーにするなど、観客の方がストーリーを理解して楽しめる要素を加えるようにしています。少しですが。

F:観客にどれだけ良く受け入れられたかが、一番大事なことだと思います。パフォーマーとして最終的に目指すのは、観客に踊りを楽しんでもらい、思い出深い時間を記憶に残してもらうことです。踊りの間は、自分の演じる「役」を維持するよう心がけています。私たちが踊るのは、自分たちが有名になりたいという理由からではなく、観客に踊りを楽しんでもらい、その良さを味わってもらいたいからです。

日本舞踊を通して伝えたいこと等ありましたら教えてください。

純:単純に着物や着物を着ての所作など、日本で長らく親しまれてきた芸能を気軽に楽しんでほしいです。日本の芸能は深いところで全部つながっていると思います。踊りに興味を持った人が唄や三味線、詩、時代背景などに興味を広げる姿を見てきました。茶道や華道などとも通じるところがあると思います。敷居が高いなどのイメージがありますが、海外ということも手伝って、もっと気楽に、自由に楽しんでもらうのが一番なのではないかと思います。

F:日本舞踊を通して、日本の文化全般を、外国の人に楽しんでほしいと思います。また、外国人であっても、日本舞踊を踊る楽しみがあるということを知ってほしいです。

今後の展望を教えてください。

純:もっと気軽に日舞が楽しめるようにできたらと思います。民謡や盆踊り、新舞踊などいろいろあると思いますが、誰でもが簡単に参加しやすい何かをしたいです。参加者が増えれば、舞台はもっと賑やかになります。本格的に日舞を習いたい方は日本で習えますので、それとは別に海外ならではの、Kimono Danceみたいなのを、国籍を超えてできたらいいなと思います。

F:日本の美しさ、特に日本舞踊の美しさを、文化イベントやプライベート・ファンクションを通じて伝えていけたらと思います。

『祭り』とはなんですか?

純:異国の地で堂々と日本人に戻れる日、日本の良さを地元の人たちと一緒に分かち合える時間だと思います。自分のルーツを見つめなおし、異文化の人と分かりあえる、特別な時間だと思います。

F:祭りとは、お祝いであり、家族や友人と時間を過ごすときです。ダーリングハーバーでオージー風の雰囲気を楽しみながら、日常生活のストレスを和らげるときです。自分たちが誰であり、どこにいるのかということを確認し、感謝する日です。海外で行われる日本の祭りですが、日本で行われるものと比べて勝るとも劣らない、素晴らしいものだと思います。

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Fumi Sasaki

Fumi Sasaki

出身地:宮城
【Q: 今何をしてるのか?】A: 日本では社会人として働いていましたが、退職しワーキングホリデーで7月にオーストラリアに来ました。幼い頃から日本舞踊を習っているので、オーストラリアにいる間に、日本の伝統文化を紹介する活動を行っていきたいです。当日はステージで踊ります!ぜひ観に来てください!【Q: 私にとっての祭りとは?】A:「再生」の場!これは、大学の時に教授が言っていたことですが。 私の出身の東北地方は、夏に大きな祭りが各地で開催され、東日本大震災後には、東北6県合同の祭りが開催されたりと、例年以上に盛り上がり、「祭り」が人々を元気づける役割となりました。祭りの時は皆、日常から解放され、エネルギーをもらい、人々が「再生」する機会になったと思います。そして、今回の祭りは、日本とオーストラリアをつなげる大きな役割となるので、ひとりでも多くの人に日本を好きになってもらい、一緒に盛り上がりたいです!
Fumi Sasaki

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